現実とは何か?

現実の反対は理想であると言われる。だがそれは間違い
それは次のように考えれば分かる
現実には苦しい現実もあれば、喜ばしい現実もある
苦しい現実の反対を理想と呼ぶなら間違ってはいないが
喜ばしい現実の反対は理想とは呼べない
よって現実の反対は理想ではない
では、現実の反対とは何か?
それは空想。現実の反対は空想である、というのが正しい

さて、現実とは何かと言うと、現実には三つの意味がある

まず、自分の目で見たり、聞いたり、肌で感じたりすること
これは確かに現実と言える
このよう自分の感覚で感じ取ったことは現実と呼べる
即ち「現実とは感覚である」
これが一番目の現実

次に、目を閉じて目の前にあった物を頭の中で想像する
耳で聞いた音楽を頭の中で再生する
肌で感じたことの肌触りを思い出す
このように思い出したりすることも現実と呼べる
即ち「現実とは記憶である」
これが二番目の現実

次に、実際に自分の目で見てなくても、現在このような物があるだろう、このような出来事が起こってるだろうと思うこと
実際に自分の目で見てなくても、過去にこのような物があっただろう、このような出来事が起こっただろうと思うこと
実際に自分の目で見てなくても、未来にこのような物があるだろう、このような出来事が起こるだろう、と思うこと
このように、きっとこうだろうと思うことも現実と呼べる
即ち「現実とは予想である」
これが三番目の現実

感覚、記憶、予想、この三つが現実
(感覚を認識に置き換えても良い)

さて、次に気にかかるのが、予想と空想とは何が違うのか?と言うこと
予想と空想には、それほど大きな違いはない。どちらも似たようなもの
誰しも自分が心に思い描いた空想を現実と呼んでる
現実とは空想の一種である、とも言える

誰しもが現実と名の付いた空想を見ている